【塗料を徹底比較】水性・弱溶剤・強溶剤の匂いや特徴の違い

外壁塗装や屋根塗装に使用される塗料に、水性・弱溶剤・強溶剤があるのはご存じでしょうか?

水性塗料と溶剤塗料の違いは何となく分かるけど・・・

とそくん

溶剤系には弱溶剤と強溶剤の2種類あるんだよ。

今回は水性・強溶剤・弱溶剤の3種類の特徴について説明します。

特徴水性弱溶剤強溶剤
主成分シンナーシンナー
匂いほとんど匂わない匂う刺激臭
安全性安全危険危険
乾燥時間遅い早い早い
耐候性普通強い強い
塗装の用途屋内・屋外屋外(鉄部)屋外(橋梁)
水性・弱溶剤・強溶剤の比較

塗料は大きく3つに分類されます。それぞれの特徴を理解し適切に使うことが必要です。

水性塗料は溶剤形と比べると耐久性や機能性がやや劣るとされていましたが、近年は技術開発が進んで品質が向上し、弱溶剤塗料と比べて遜色ないレベルの製品も多数出てきました。

それぞれの特徴を詳しく説明していきます。

目次

水性塗料のメリット・デメリット

水性塗料は、塗料の主成分に水を使用する塗料です。従来の有機溶剤を使用する塗料に比べ、環境に優しく、安全性に優れた塗料として注目されています。
そのため、匂いが少なく、換気がしやすいため、室内でも使いやすい塗料です。有機溶剤を使用する塗料に比べ、揮発性有機化合物(VOC)の排出量が少ないため、室内の空気を汚染することがなく、人体に対する健康被害を引き起こすことがありません。
一般住宅・建築物の塗装で使われています。

水性塗料【メリット】

  • 匂いが少ない。
  • VOCが少ないため、有害物質の発生が少なく環境に優しい。
  • 安全性が高い

※VOCとは、揮発性有機化合物(揮発性有機化合物)の略称です。揮発性有機化合物は、一般的に室内外の大気中に存在し、様々な化学物質の中に含まれます。多くの化学物質がVOCに該当し、例えば塗料、接着剤、洗剤、殺虫剤、空気清浄剤、香料、シャンプー、化粧品などに含まれています。

匂いが少ない。

水性塗料は油性塗料に比べて匂いが少なく、使用後の臭いも弱く、生活空間やオフィス空間での使用に適しています。

VOCが少ないため、有害物質の発生が少なく環境に優しい。

水性塗料は油性塗料に比べて揮発性有機化合物 (VOC) の放出が少なく、環境に優しいとされています。また、塗料が水性であるため、塗料容器の洗浄に使用する溶剤量が減り、環境に負荷をかけることも少なくなります。

安全性が高い

水性塗料は油性塗料に比べて引火点が高く、火災の危険性が少ないとされています。

水性塗料【デメリット】

  • 鉄部塗装に向かない
  • 塗りやすさに欠ける
  • 耐久性が低い

鉄部塗装に向かない

鉄がさびる理由は水です。そういった理由から鉄部塗装には向いていません。
しかし近年では水性のさび止め塗料も普及してます。

弊社がすすめる水性のさび止めはエスケースマートボーセイWです。

塗りやすさに欠ける

水性塗料は乾きが遅いため、塗りムラや重ね塗りが必要な場合には時間がかかります。また、油性塗料と比較すると、塗りやすさや筆の滑りが悪いと感じる人もいます。

耐久性が低い

水性塗料は耐久性が油性塗料に比べて低いため、劣悪な環境下で使用する場合には、より頻繁な塗り替えが必要となることがあります。しかい、近年は技術開発が進んで品質が向上し、弱溶剤塗料と比べて遜色ないレベルの製品も多数出てきました。

水性塗料の代表的な商品

\塗料についての相談はトソヒロへ/

弱溶剤塗料のメリット・デメリット

弱溶剤塗料は、比較的溶解力が弱いミネラルスピリット系溶剤を用いた塗料。
強溶剤形塗料と比較して臭気がマイルドで、旧塗膜への影響も少ないため、一般住宅・建築物の塗装で使われています。

弱溶剤塗料【メリット】

  • 塗りやすい
  • 耐久性が高い
  • 乾燥が早い

塗りやすい

揮発性の溶剤が含まれているため、塗料の粘りが少なく、塗りやすいとされています。

耐久性が高い

溶剤塗料は、水に対して耐性があり、紫外線や化学薬品などの外部要因に対しても耐性があるため、塗装面の劣化を防ぐことができます。

乾燥が早い

溶剤が蒸発することで、塗膜が迅速に乾燥するため、塗りムラが起きにくく、塗装時間を短縮することができます。

弱溶剤塗料【デメリット】

  • 匂いがきつい
  • 安全性に欠ける

匂いがきつい

弱溶剤塗料は匂いがきつい傾向にあります。
場合によっては、頭痛や吐き気、めまいを引き起こすこともありますので、必ず換気を確保した状態で作業にあたりましょう。特に室内での塗装はニオイがこもりやすいため、注意が必要です。

安全性に欠ける

弱溶剤塗料は引火性のある危険物のため、火気のある場所での使用はやめましょう。
たとえばタバコを吸いながら作業するなども、絶対NGです。

弱溶剤塗料の代表的な商品

強溶剤塗料のメリット・デメリット

強溶剤塗料はトルエン・キシレンなどの芳香族炭化水素、エステル、ケトンなど強い溶解力がある溶剤を用いた塗料です。
耐久性にとても優れているため、高層ビルやタワー、塗り替えできない大型建築、錆びやすい橋などの耐久性が必要な場所に使われています。

強溶剤塗料【メリット】

  • 塗りやすい
  • 耐久性が高い
  • 乾燥が早い

塗りやすい

揮発性の溶剤が含まれているため、塗料の粘りが少なく、塗りやすいとされています。

耐久性が高い

溶剤塗料は、水に対して耐性があり、紫外線や化学薬品などの外部要因に対しても耐性があるため、塗装面の劣化を防ぐことができます。

乾燥が早い

溶剤が蒸発することで、塗膜が迅速に乾燥するため、塗りムラが起きにくく、塗装時間を短縮することができます。

強溶剤塗料【デメリット】

  • 匂いがきつい
  • 安全性に欠ける
  • 下地の塗料を溶かしてしまうことがある

匂いがきつい

強溶剤塗料は匂いがきついです。
先ほど紹介した弱溶剤塗料よりも刺激臭がするため注意が必要です。
場合によっては、頭痛や吐き気、めまいを引き起こすこともありますので、必ず換気を確保した状態で作業にあたりましょう。特に室内での塗装はニオイがこもりやすいため、注意が必要です。

安全性に欠ける

強塗料は引火性のある危険物のため、火気のある場所での使用はやめましょう。
たとえばタバコを吸いながら作業するなども、絶対NGです。

下地の塗料を溶かしてしまうことがある

溶解力が強いことから、下地の塗料を溶かしてしまう事があります。
水性塗料や弱溶剤塗料の上に塗装する場合は試験施工をする必要があります。

強溶剤塗料の代表的な商品

まとめ

特徴水性弱溶剤強溶剤
希釈塗料用シンナーシンナー
匂いほとんど匂わない匂う刺激臭
安全性安全危険危険
乾燥時間遅い早い早い
耐候性普通強い強い
塗装の用途屋内・屋外屋外(鉄部)屋外(橋梁)
水性・弱溶剤・強溶剤の比較

水性塗料は、水を使う塗料。

弱溶剤塗料は、弱いシンナー(塗料用シンナー)で薄めて使う塗料。

強溶剤塗料は、強いシンナー(エポキシシンナーやウレタンシンナー)で薄めて使う塗料。

目的、用途によって使い方は様々です。目的によって使い分けましょう。

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この記事は九州で初の塗料専門販売店として創業93年の株式会社ニシイの社員が作成しています。

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